ソニーのBRAVIAの広告に雅楽部が登場。動画もあり。また、宗教学科の佐藤浩司先生が紹介されています。

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よみがえった天平の舞踏劇、伎楽(ぎがく)。
 
今から1300年ほど前、奈良の都華やかなりし頃のこと。「伎楽」という日本伝統の舞踏劇が流行していたのを、ご存じでしょうか。面をつけ、色とりどりの衣装を身にまとった役者たちが、音楽に合わせて舞いながら演じる喜劇。当時の朝廷の支援もあり、東大寺大仏開眼法会(かいげんほうえ)など、さまざまな機会に上演されて人気を博したと言われています。しかし、平安時代に入ると文化の変化とともに、いつしかその姿を消してしまいました。それでも伎楽の影響は、その後の日本の芸能や民俗に色濃く残っています。たとえば、獅子舞のもとになったのは、伎楽に登場する獅子の踊りだと言われていますし、後に能や狂言へと発展した猿楽にも、伎楽の面や動きが継承されたそうです。また、伎楽に出てくる怪鳥・迦楼羅(かるら)は、烏天狗となって各地の昔話や伝説に姿を現しているのです。
 伎楽については史料が非常に少なく、詳細は未だに謎に包まれています。しかし、わずかな手がかりをもとに、日本を代表する識者が協力してそのストーリーと演技、音楽や装束を復元。1980年、東大寺大仏殿昭和大修理落慶法要(らっけいほうよう)で上演されました。演じたのは、天理大学雅楽部。それ以来、世界でたったひとつの伎楽団として公演を続けています。